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2020年12月16日(水)

恵子は僕のことを本当になんでもよく理解してくれていたが、果たして僕は恵子のことをどれだけ理解してあげられていたのだろうか。
やってあげられることはもっとあったのではないだろうか?

ただ一緒にそばにいるだけで、穏やかで満ち足りた気持ちになれた。
恵子は僕にたくさん与えてくれた。
本当に感謝の気持ちしかない。

籍を入れる話しは前々から出ていた。
しかし、それぞれ仕事は続けたいけどお互いの家がちょっと遠くてどうしようかと悩んでいた。

それで「別に今のままでも2人とも十分すぎるくらい幸せだから、ムリに今すぐじゃなくても…。いざとなれば別居婚でも…」などと話し合い、一旦保留にした。
いずれにしても、焦らなくても将来必ず夫婦になれると思ってた。

・・・でも、こういう結果になるなら無理やりでも早く籍を入れておけばよかった。

病気が発覚してからも「入院して落ち着いたらなんとかして籍だけでも入れたい」と話していたけど…。

結局、進行が早すぎてそんな時間もなく、あっという間に僕の前からいなくなってしまった。

せめてきちんと夫婦になって、夫として見送ってあげたかった。